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「危機管理2012」の発刊について


「危機管理2012」を本年10月17日に発刊し、全国1,959箇所の地方公共団体等へ
 無償配布いたしました。

発刊について

「危機管理2012」表紙

 本書は、災害列島に暮らす市民を守る使命を付託された、地方公共団体等の防災・減災活動に資することを標榜し、作成、無償配布(地方公共団体危機管理担当者等宛)するものです。

 巨大化する自然災害に対し、連携による防災・減災の社会構築が喫緊の課題といわれていながら、その態勢整備は、いまだに出来ているとは言い難く、現状では、防災・減災についての情報の共有化は不十分であり、救援活動に必要な、防災計画や装備・運用についての組織間の相互認識・理解などもなされてはいません。

 近年、起きている災害、また、近いうちに想定される災害は、大規模であり、広域的であって、民間の協力も含め自治体相互の支援・救援活動がなくては対処し難いものです。

 自治体により、災害・防災に対する認識・理解も異なり、さらには、財政的問題から、等しく全てが積極的とはなり難いものの、自らも被災者となり得ることを考えて、民間を含んだ広域連携の救援・支援態勢を整えて頂きたいと思っております。

 また、防災・減災に係る社会的経費の低減を図る意味でも、自治体相互の連携が必要であり、さらには、地域経済活性化戦略としても防災産業の育成は効果的となります。

 私どもクライシスマネジメント協議会では、様々なクライシスの場面を取り上げて、危機管理セミナーの講演会を行ってきました。本書は、その中から、「人」の観点から、西元徹也当協議会副会長(元自衛隊統合幕僚会議議長・NPO国際戦略シナジー学会会長)、「装備」の観点から、矢野義昭当協議会理事(元陸上自衛隊小平学校副校長・日本安全保障危機管理学会理事)、「システム」の観点から、レオ・ボスナー氏(元FEMA危機管理専門官)をご紹介させて頂きました。 最後に、本書の作成、無償配布にあたり、特に、作成経費にご協力をいただきました、クライシスマネジメント協議会会員等の企業紹介を巻末に付記いたします。

 本書が、官と民とが連携した実効的な防災・減災活動に役立てば幸甚であります。

平成24 年10 月17 日
クライシスマネジメント協議会
危機管理2012編集委員会

目 次

ごあいさつ
発刊について
クライシスマネジメント協議会とは
クライシスマネジメント協議会の参画へのご案内
クライシスマネジメント協議会 活動実績
クライシスマネジメント協議会セミナーの様子
クライシスマネジメント協議会 役員一覧

第一部   危機管理における教育と訓練
   
西元 徹也      クライシスマネジメント協議会 副会長
NPO国際戦略シナジー学会 会長
元自衛隊統合幕僚会議 議長
     
    はじめに
   
危機管理における教育訓練の意義等
 
(1) 危機管理の一般的ステップ
(2) 代表的な危機の種類とその特性
(3) 危機対処体制(態勢)の整備の意義
(4) 危機対処体制(態勢)の整備の手法(手順)の一例
(5) 教育訓練(EDUCATION/TRAINING/EXERCISE)の対象と重点
危機管理における教育訓練の事例等
 
(1) 岩手県野田村保育所の避難訓練
(2) 岩手県釜石市小中学校の避難訓練
 
@ 津波防災教育のための手引き』(釜石市教育委員会)とその実践
A 津波防災教育に当たられた片田敏孝教授の「防災教育理論」の三本柱
B 釜石東中学校の津波襲来時の対応
(3) 宮城県大川小学校の悲劇
(4) 「みちのくALART2008」の概要
 
@ 本演習の目的
A 演習参加等の実績
B 本演習に至る周到な準備
C 岩手・宮城両県の22市町におよぶ自治体等の演習参加のプロセス
D 本演習の効果 . 東日本大震災への対応が実証
(5) 危機管理における教育訓練の教訓の要約
危機管理における教育訓練の手法等
  結びにかえて:国として何に対して備えておくべきか?
 
(1) 中国の海洋進出、特に尖閣諸島を含む東シナ海等
(2) 懸念される北朝鮮の今後の動向、特に体制の不安定化・崩壊、韓国への挑発・武力行使、核技術・核物質等の拡散
(3) 首都直下型地震への対
(4) 南海トラフ巨大地震への対応
     
    原子力発電所の警備体制についての検討
   
矢野 義昭      クライシスマネジメント協議会 理事
日本安全保障危機管理学会 理事
元陸上自衛隊小平学校 副校長
     
   
原発警備検討の前提
原発に対する各種の脅威
主な脅威、北朝鮮特殊部隊の能力と攻撃要領
 
(1) 北朝鮮特殊部隊の能力、編成装備
(2) 北朝鮮特殊部隊の攻撃の狙いとその要領
日本の原発警備の体制
 
(1) 日本の原発警備時の対テロ行動の指揮系統
(2) 原子力発電所警備体制整備の経緯
(3) 日本の警備部隊の編成装備
(4) 原発警備訓練の現状
米国における原子力発電所の警備体制
 
(1) 米国における原子力発電所警備体制の経緯
(2) 原子力発電所警備部隊の「部隊対部隊(force on force)訓練」の実態
(3) ヨウ素剤の配布範囲
(4) 航空機の激突による脅威
(5) 保管された使用済み燃料の安全性
(6) 規制と法的な提案
日本の警備体制の不備
 
(1) 警備部隊の編制装備
(2) 対応時間がかかり即応性に欠ける
(3) 不十分すぎる警備要員の数と貧弱な武装
(4) 実戦的訓練の不足
(5) 中央組織と法制の不備
    最後に
     
    東日本大震災の教訓を経た日本の危機管理の在り方
 〜米国FEMA の経験を踏まえて〜
   
レオ・ボスナー        
元FEMA 危機管理専門官
  
   
FEMA =米合衆国連邦緊急事態管理庁
(Federal Emergency Management Agency of the United States)
     
    危機管理計画の必要性
    災害対応計画におけるAll Hazards Planningという概念
    災害対応計画の内容
    災害対応計画策定のプロセス
    災害対応計画の演習
    日米の災害対応の強み弱み
    危機管理の人材を育てない仕組み

第二部   危機管理2012 企業/製品紹介

付 録   危機管理産業展2012 出展者一覧